簿記2級の難易度、試験はどのくらい難しいのか?
簿記2級の難易度
前のページでは、日商簿記検定の階級別の特徴を、試験科目の違いも交えながら簡単にご紹介しましたが、それだけではイメージ、特に難易度の実感が湧きにくいかと思います。そこでこのページでは、難易度という観点から、試験の合格率に注目していきたいと思います。まずは、簿記2級から見ていきましょう。
<簿記2級の合格率の推移>
回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
141(H27.11.15) | 59,801 | 7,042 | 11.8% |
142(H28.2.28) | 70,402 | 10,421 | 14.8% |
143(H28.6.12) | 44,364 | 11,424 | 25.8% |
144(H28.11.20) | 56,530 | 7,588 | 13.4% |
145(H29.2.26) | 60,238 | 15,075 | 25.0% |
146(H29.6.11) | 43,767 | 20,790 | 47.5% |
147(H29.11.19) | 47,917 | 10,171 | 21.2% |
148(2018.2.25) | 48,533 | 14,384 | 29.6% |
149(2018.6.10) | 38,352 | 5,964 | 15.6% |
150(2018.11.18) | 49,516 | 7,276 | 14.7% |
151(2019.2.24) | 49,766 | 6,297 | 12.7% |
以上が、ここ10回の簿記2級の合格率の推移になります。
平均合格率は約22%。10人に2人は合格できる計算になりますから、決して易しくはありませんが、合格に手が届かないほどの難関試験ではないことがおわかりいただけるかと思います。取得することによるメリットの大きさを考えれば、この程度の難易度ならば、むしろお得度が高いとも言えるでしょう。
ただし簿記2級試験は、上の表からも明らかなように、回によって合格率の数字に大きなバラツキがあります。たとえば第146回試験では47.5%だった合格率が、つづく第147回試験では21.2%へと、26ポイント以上も急落しています。ですので、平均合格率が約22%だからと言って油断は禁物です。
その他の階級の難易度
このサイトをご覧の皆さんの多くは、簿記2級をターゲットにされていることと思いますが、参考までに他の階級の合格率も併せてご紹介しておきたいと思います。
<日商簿記検定の階級別合格率>
回 | 3級の合格率 | 2級の合格率 | 1級の合格率 |
142 | 26.6% | 14.8% | – |
143 | 34.2% | 25.8% | 10.9% |
144 | 45.1% | 13.4% | 9.3% |
145 | 47.4% | 25.0% | – |
146 | 50.9% | 47.5% | 8.8% |
147 | 40.3% | 21.2% | 5.9% |
148 | 48.9% | 29.6% | – |
149 | 44.3% | 15.6% | 13.4% |
150 | 43.8% | 14.7% | 9.0% |
151 | 55.1% | 12.7% | – |
以上が、ここ10回の階級別の合格率の推移になります。
簿記2級については既に確認しましたので、まずは簿記1級から見ていくと、平均合格率は約9.5%。10%台の大台を割り込む試験も何回もありますので、ここからも、簿記1級の難易度が別格であることがよくわかるかと思います。
つづいて簿記3級ですが、こちらの平均合格率は約44%となっています。平均合格率の数字だけを見ると簿記2級とあまり変わりありませんが、だからと言って、簿記2級と簿記3級の難易度も同じくらいというようにはなりません。
というのも、簿記2級と簿記3級とでは受験生の質が違うからです。
簿記3級の受験生、すなわち簿記の入門者でも約4割が合格できてしまうのが簿記3級。一方、簿記の学習経験者でも約3割しか合格できないのが簿記2級。難易度の違いとしては、そのように理解すべきでしょう。


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